寒竹泉美の日常

考えていること

小説家として過ごせる場所を

小説家として過ごせる場所をのイメージ

LIFE SCEBE

自分でホームページを持ったのは1999年だったと思います。19歳のときでした。
まだスマホもなかった時代。ネットは電話線でつなぐのが主流だったし、パソコンを触ったこともほとんどありませんでした。でも、ワープロは使っていました(最新版のOASISを)。

最初のホームページのタイトルは「作家のたまご」。自分でたまごを名乗って、せっせと小説に関する話を投稿していました。作家志望の仲間もできました。以来、自分であれこれ試行錯誤しつつ、作り続けてきたのですが、今回初めて、プロに作ってもらうことになりました。

包むデザインのツムさんに、どんなページを作りたいのか、話を聞いてもらっているうちに固まってきたのが、「わたしが小説家でいられる場所」というコンセプトでした。わたし、一応、デビューした小説家なんですけど、鳴かず飛ばずであれこれもがいているうちに、ライター業界で拾われて、何だかとてもライターとして上手い感じに技量がはまって、いまやライターとしての仕事がメイン。わたしのことを小説家としてではなく、ライターとして知ってくれている人の方が増えてきました。

それはそれですごいこと、というか。書いて生きていくというひとつの夢を達成して、書くことで誰かの役に立てることの喜びをかみしめている日々なのですが、やっぱり、子どもの頃からの夢だった「小説家」を、やりきっていないという感じがして、今死んだらそれが心残りだなあと思うのです。

ホームページを作ること自体に何度も迷って、ツムさんにはいろいろ相談に乗ってもらいました。小説家としてほとんど稼いでいないし、作品もどんどん出せていないし、認知もされていないのに、それなのに、立派なホームページを作る必要はあるのだろうか。無料SNSでさんざん言葉を撒き散らしているのに、わざわざホームページに来てくれる人はいるんだろうか。小説家としてのわたしに、そこまでの価値はあるんだろうか。




あるよ!あるある!!!



あるって言おうよ!!だって今のままじゃ嫌なんでしょう?!


というわけで、ちょっとやせ我慢してでも、場を作ろうと思ったのでした。えいやっと腹をくくって、わたしがこうありたいと思える小説家でいるための場所にする。最初はやせ我慢かもしれないけれど、そうやって過ごしているうちに、中身も伴ってくると思う。わたしは、自分を小説家として扱い、小説家としてのわたしを信じ、応援したい。

ライターの仕事が一段落してからじっくり作ろう…と思ってたけれど、昔作ったホームページから飛んでこれる設定にしたら、このホームページが最初に見えるようになってしまったので、急いでせっせと体裁を整えているところです。

Wordpressの使い方もまだよく分かっていないけれど。また時々見に来てくれたら嬉しいです。